パンティーストッキング開発部 美脚部長 稲川なつめ

開発部のデスクに並ぶ試作品、黒やベージュの光沢を放つパンティーストッキングが整然と並ぶ空間。そこは実験室でもあり、女の支配が支配される者の意識を塗り替えるパンストフェチの舞台でもある。稲川なつめ演じる部長は、自らの脚線を商品開発の一環として差し出す。その動きには研究者の冷静さと同時に、足元から発せられる支配的な色気が漂っていた。社内で響くヒール音と社員たちの息づかいが、静謐なオフィスを一転してフェティッシュな実験場へと変えていく。

稲川なつめが演じるのは、企画力も統率力も兼ね備えた美脚部長。細身のスーツから覗く脚線や、滑らかなパンスト越しの肌の質感が官能を誘う。口コミでも「脚で責めてくれる」「淫語の多さが魅力」といった評価が並び、彼女の人物像は単なる上司ではなく、男心を掌握する女王そのもの。柄入りや透け感のあるストッキングなど、多彩な素材を履き分ける姿に、メーカー開発という設定が一層リアリティを与えている。M男層に特化した作品として、フェチと職場ドラマが巧みに融合している。

プレイは踏みつけ・足コキ・叱責といった流れの中で構成され、視聴者を心理的に追い詰める。部下を見下ろすまなざしは冷ややかで、パンスト生地が擦れる音が抑圧のリズムを刻む。レビューでも「柄物パンストの使い分けが秀逸」「責めのテンポが絶妙」と言及され、脚フェチ・言葉責めフェチ双方に訴える仕上がり。時折見せる微笑や靴先の揺れが、支配の中に潜む官能を強調し、羞恥と快楽の境界を曖昧にしていく。静かな強要と息の詰まる緊張が、本作の大きな魅力だ。

演出面では、オフィスケイズレーベルらしいリアルな設定描写と視覚的支配のコントラストが光る。フェチAVとしての完成度は高く、女性優位の世界観を徹底する構成は“MOW的女尊男卑社会シリーズ”の哲学を体現。音声収録ではパンスト摩擦音や息づかいの距離感まで明確に捉え、身体動作の質感フェチにも訴える。派手な展開よりも緊張の持続で魅せる作風は、このレーベルの特徴であり、稲川なつめの初期代表作としても位置づけられるだろう。