SNSで童貞狩りする女たち

ネット社会が生み出した“出会い”の新形態を、あえて赤裸々に切り取る本作。SNS上でウブな童貞を探し、メッセージのやり取りを経て実際に会う——その過程までもカメラが追う。空気感はどこか素人の延長線上にありながら、しかし流れるようなリアリティが画面を支配する。撮影の舞台が特定のスタジオではなく“彼女たちのプライベートな空間”に近いことで、臨場感と背徳感が同居するのが特徴だ。まさに素人×SNSという現代的モチーフが、作品全体の温度を決定づけている。

登場するのは、AV女優と一般女性という対照的な2人。どちらも20代前半の愛らしい雰囲気でありながら、積極的に主導権を握るタイプだ。女優のほうは経験値の高さからくる余裕が漂い、まさに痴女らしい支配的ムードを放つ。一方、もう一人の素人娘は少し不器用ながらも好奇心に満ち、初対面の童貞相手に優しく誘導する姿に素朴な色気がある。レビューでも「女優が可愛い」「リアルな反応が抜群」と評価が多く、キャスト間の性格差がエロスの層をより複雑にしている。

プレイでは、男の緊張と女の挑発が正面からぶつかる。初挿入の瞬間、童貞の戸惑いが呼吸や腰の動きに現れ、彼女がその不器用な快感を導くように動き出す。視線を逸らそうとする男に、女が笑いながら腰を押し付ける。その微妙な支配の構図が、羞恥と覚醒を両立させていく。口コミにも「男側が緊張しきって笑える」「童貞喪失のリアルさが最高」とあり、筆おろしジャンルの中でも心理的密着度が高い作品といえる。手探りのタッチと呼吸、震える声が、フェチ的快感を立体的に描き出す。

パラダイステレビ作品らしく、演出には実験性が際立つ。プロによる指示的演出よりも、状況を活かした即興的カメラワークが主体で、現場の「生感」をそのまま記録している。シリーズ全体が追求してきたのは、性の“見せる”より“交わる”瞬間。その延長線上で、本作はSNSという現代的装置を通し、素人とAV女優の境界を曖昧にした。痴女的支配、童貞特有の初々しさ、そして撮る・撮られる構図が混ざり合い、リアル筆おろしAVとして独自の完成度を見せている。